少し前のお休みの日に、今上野の森美術館で開催されている「ダリ回顧展」を見に行ってきた。
ホントはその日のうちに日記を書いたのだが、
30分以上掛けて書いた大作の日記がまたまたまんまと一瞬のうちに消え去り、さすがに書き直す気が起きず放置してしまっていた(悔)
今日は時間が取れて気が向いたので、改めて書き直し・・・


「サルバドール・ダリ」、
20世紀後半のフランス料理の世界にも深い関わりがあった人なので、
当時の武勇伝などを伝え聞き名前は知っていたのだが、

ダリは生前パリの三ツ星レストランのタイユヴァンの常連だったらしいのだが、
そのタイユヴァンに一度本物の虎を連れて来店し、
入り口であっけにとられるスタッフには見向きもせずそのまま席に座り、ちゃんと食事をしたらしいく、
後にも先にもタイユヴァンのダイニングの中にペット(?)が入ったのはその時だけらしい・・・

恥ずかしながら彼の作品は今回が初めての鑑賞。
それどころか代表作も知らなかったので、今回の回顧展を見て初めて何故ダリの事が語られる時にぐにゃっと曲がった時計や卵が出て来るのかが解ったくらい・・・
教養が無いって情けないですね(苦笑)


今回ダリの作品を見て思ったことは、改めて基礎の大切さを教えて貰った気がする。
ダリというとシュールレアリズムの代表で、狂気的でなんだか良く解らない作品が多く、
適当に描いてそうなそうな気がするけど全くそうではなく、
デッサン力が素晴らしくまた作品一つ一つの細部に至るまでに描き込まれた緻密な作品が多く感銘を受けた。

その部分でいえばボクらレストランの世界にも同じことが言えると思うし、
また今回の経験はボクに良い影響を与えてくれたと思う。
我が家のスタッフにも(もちろん自分自身への戒めとしても)、
改めて基礎を学ぶ事や本物を知る大切さを教えて行きたいと思う。





アメ横

そんな感動を味わいながら帰りはアメ横をチョっとぷらぷら。
アメ横はボクにとってはたくさん思い出のある場所で、専門学校に通っていた19歳の頃はほぼ毎日のようにアメ横をぷらぷらしていた。

この日もうちの奥さんを色々案内しながら、
何だか良く解らないバッタ物が軒先にたくさん積んである靴屋や服屋を、「あっこれ安いね」とか「これなら買いじゃない」とか言いながら見て歩く。
と、そこではたと気づく・・・
「オレさっきダリの作品を見ながら、本物の大切さを知ったんじゃなかったっけ・・・」
やはり生まれつき、正真正銘根っからの「ただの庶民」でした(苦笑)